
マニュアル作成に必須!分かりやすい文章を書く8つのポイント
マニュアルの品質を左右する最大の要素は、「誰が読んでも理解できること」です。
どれほど優れた業務内容が書かれていても、文章が分かりにくかったり誤りが含まれていたりすると、利用者は正しく理解できません。その結果、問い合わせの増加や作業ミスの発生につながることもあります。
そこで重要になるのが、「分かりやすい文章を書くこと」と「適切な校正を行うこと」です。今回は、良いマニュアル作成に欠かせないポイントをまとめてご紹介します。
1. 一文は短く、伝えたいことは一つにする
分かりやすい文章の基本は、一文一意です。一つの文章に複数の内容を詰め込むと、読みにくく理解しづらくなります。また、一文の長さは40~60字程度が目安で、長くても100字以内に収めるようにしましょう。
悪い例
「申請書に必要事項を記入した後、上司へ提出して内容を確認してもらい、承認されたら総務部へ提出してください。」
良い例
「申請書に必要事項を記入します。
記入後、上司へ提出して内容を確認してもらいます。
承認されたら総務部へ提出してください。」
短く区切ることで、手順が明確になります。
2. 抽象的な表現ではなく具体的に書く
マニュアルでは、解釈の余地を残さないことが重要です。抽象的な表現は避けて、具体的な数字や基準を明示しましょう。
悪い例
「十分に確認してから作業を開始してください。」
良い例
以下の3項目を確認した後に作業を開始してください。
- 電源ランプが点灯している
- ネットワーク接続が完了している
- エラーメッセージが表示されていない
具体的な条件を示すことで、利用者による判断のばらつきを防げます。
3. 主語・述語や修飾関係を明確にする
文章の意味が複数に解釈できると、利用者を混乱させます。主語・述語や修飾関係を簡潔かつ明確にすることが重要です。
悪い例
「来週までに課長に確認後、報告書を提出してください。」
この場合、
- 課長への確認が来週までなのか
- 提出が来週までなのか
が分かりません。期限と対象を明確にすることで誤解を防げます。
良い例
「課長に確認した後、来週金曜日までに報告書を提出してください。」
4. 二重否定を避ける
二重否定は意味を読み取るまでに時間がかかるため、利用者が内容を誤解しやすくなります。マニュアルでは「~してください」「~しないでください」のように、肯定または否定のどちらかで明確に表現することが重要です。
悪い例
「エラーが表示されていない場合以外は処理を開始しないでください。」
良い例
「エラーが表示されていない場合のみ処理を開始してください。」
5. 表記を統一する
同じ意味の言葉でも書き方がバラバラだと、同じ意味なのか別の意味なのか判断がつかず、利用者を混乱させます。また、検索もしにくくなります。
悪い例
- 「ログイン」「サインイン」の混在
- 「1ヶ所」「1箇所」「一か所」の混在
同様に、記号の書き方や使い方も統一しましょう。
悪い例
- 「」と””の混在
- 「★」「※」「*」の混在
6. 誤字脱字や数字の間違いに注意する
マニュアルや業務文書では、文字の誤字脱字以上に、日付・金額・回数・単位・電話番号などの数字の誤りが重大なトラブルにつながるため、重点的に確認することが重要です。
数字の誤りが起きやすい場面
- 日付・時刻の記載
- 金額・予算の記載
- 数量・件数・人数の記載
- 手順の回数や順序の記載
- 温度・長さ・重さなどの単位を伴う数値
- 電話番号・郵便番号・口座番号などの番号類
- 転記ミス
- 計算結果の貼り付けミス
特に注意するべき数字
- 日付
- 金額
- 回数
- 数量
- 温度・圧力などの設定値
- ID・会員番号・口座番号
- 電話番号
7. 校正では目的を決めてチェックする
校正は、単に読み返すだけでは効果がありません。次のように確認項目を分けて実施すると精度が向上します。
校正チェックリスト例
- 誤字脱字
- 数字や単位
- 表記ゆれ
- 日本語表現
- 固有名詞
- 重複表現
- 文の長さ
- 手順や内容の整合性
一度にすべて確認するのではなく、項目ごとに見直すと効率的です。
8. 校正ツール・第三者によるチェックを行う
執筆者本人は、自分の文章の誤りに気付きにくいものです。
例えば、「ログインボタンをクリックします。」と書いたつもりが、「ログインボタンをクリクします。」となっていても見逃してしまう場合があります。
そのため、可能であれば校正ツールを使用してチェックしたり、実際の利用者や別の担当者に確認したりしてもらうことが重要です。
まとめ
分かりやすいマニュアルを作るには、まず「読み手に伝わる文章を書く」ことが重要です。さらに、誤字脱字や表記ゆれをなくすための校正を行うことで、マニュアルの品質は大きく向上します。
一文を短くする、具体的に書く、表現を統一する、第三者が確認する。こうした基本を積み重ねることで、誰が読んでも理解しやすく、現場で活用されるマニュアルを作ることができます。


