取扱説明書作成のポイントは?なぜ必要?
当社では設立から29年、多くの取扱説明書を作成してきました。
取扱説明書(操作マニュアル)は多くの言い方があります。
例えば
・商品マニュアル
・手引書
・トリセツ
・手ほどき
などがあげられます。ここではなぜ取扱説明書は必要なのか?取扱説明書作成ポイントなどについてお伝えしたいと思います。
取扱説明書とは
取扱説明書はパソコン、テレビなどAV機器やルータ、IP電話などの通信機器。
一般向けの取扱説明書と異なった人工心肺、粒子線治療装置などの専門性の知識が必要な医療機器用の説明書など様々な種類があります。
一般的にエンドユーザーが製品の機能やツール、機械類など様々な取扱い方を説明したマニュアルが取扱説明書です。
最近では日本語だけでなく、英語・中国語・韓国語などグローバル化が進むにつれ、操作マニュアルの多言語化のご要望も多く頂いております。
取扱説明書はなぜ必要なのか?取扱説明書の重要性。事故が起きてからは遅い理由
様々な機器類は近年、著しく進歩をしてきました。特にスマホなど家電製品は操作性が年々向上し、取扱説明書を読まなくても感覚で操作できる機器が増えてきています。
最近の調査では約7割の方が説明書を読まないで、とりあえず使ってみるという結果もでています。
では取扱説明書はなぜ必要なのか? 大きく分けて2点あります。
困った時に必ず読む方が大半
約7割のユーザーが説明書を読まないとお伝えしましたが、全く説明書読まないかというとそうではありません。
説明書を読まない方の約5割が、操作途中で何かしら困って説明書を読む方が大半です。
「まずとりあえず使ってみて困ったら読む」ということであり、1ページも説明書を開かないというわけではないのです。
また、近年製品は多くの機能が多く付いています。良く使う機能でしたら良いのですが、普段あまり使わない機能の場合、説明書を読む方が多いのです。
商品による事故を予防、メーカーのリスクヘッジ
自社で開発した製品を使って万が一事故でも起こると大変な事態が起こります。訴訟から場合によっては刑事事件へと発展する場合があります。
このことから、製品製造する側としては、「安全に商品を使用してもらう」が一番重要なことと言えます。
その際、説明書には使用者にはしっかりと安全な使い方を伝えることが大事です。
アメリカのブラックジョークで「電子レンジ猫訴訟」物語があります。
飼い主が猫を乾かそうと電子レンジに入れて、気の毒に亡くなってしまい、電子レンジメーカーに対して訴えを起こし、メーカーが多額の賠償金を支払いました。
その後、電子レンジの取扱説明書には「動物を乾かす目的で使用しないでください」という注意書きが付けたされたという話です。
これはアメリカの訴訟大国ならではのブラックジョークとも言えますが、実際に取扱説明書の不備で訴訟にまで発展した事故が多くあります。
PL法と取引説明書
PL法(製造物責任法)をご存知でしょうか?
PL法とは消費者の保護のために定められた法律で製品を使用した際に起きた損害が製品の安全性に問題が起きた場合に製造者の賠償を受けられるという法律です。
つまり製造者の責任を定めた法律なのです。
PL法対策の為にも取引説明書にしっかりと注意書きや安全使用方法など明記する必要があります。
取扱説明書を作成する重要な理由の一つに安全にお客様に自社製品を使用しもらい「事故によるメーカーの過失のリスクを減らす」とも言えます。
取扱説明書の作成ポイント
図、イラストを使う
取扱説明書に限らずマニュアル作成するうえで全般に言えることなのですが、図、イラストを使い分かりやすく説明することが重要です。
特に忙しい人は一字一句、説明書を読みません。
「図解で視覚化」を意識しながら作成します。
良い説明書は「読む」より「見る」ことを心掛けて作成していくことがポイントです。
また、説明文記載する際、文字サイズやフォントなどの使い分けも重要で、
こちらを参考にしてください。
分かりやすく目的ごとにまとめる
取扱説明書は仕様マニュアルではありません。
見やすい操作マニュアル作成の3つのポイントでもお伝えしましたが、商品の機能ごとにまとめるのではなく、目的(ユーザーが知りたいこと)を意識して作成していく必要があります。
ずらずらと「Aの機能について」「Bの機能について」…「Eの機能について」のように商品機能の説明よりも、「〇〇の使用方法」「〇〇の時には…」「〇〇のお手入れ方法」などユーザーが商品を購入して、はじめに欲しい情報や困りそうなことなど、
ユーザー視点に立って作成していく必要があります。
目次からきちんとマニュアル構造を強く意識して、分かり易いマニュアル作成を心掛けることが大事です。
PL法対策をする
冒頭でもお伝えしましたが、使用上の注意書きは必須です。
ユーザーが予期せぬ使い方などから事故などを防ぐことがとても重要です。メーカーの義務は危険性の予測と事故の排除、そして事故発生の可能性を考慮し、事故による危険を排除する為、必要な安全対策を講じることがとても重要です。
まとめ
当社では、これまで数千以上の実績をベースに一般消費者向けに限らず、専門性知識が必要な医療系機器用の取扱説明書など操作マニュアルも多く作成してきました。
取扱説明書など操作マニュアル作成についてお気軽にご相談ください。