テクニカルマニュアルやテクニカルライティングの”テクニカル”とは


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マニュアル作成において、外注をする際に「テクニカルライティング」「テクニカルマニュアル」という言葉を耳にする事があります。
「テクニカルライティング費用」や「テクニカルオプション」など、主にライティングのクオリティと費用を決める上で登場する、この「テクニカル」という言葉は、調べてみると「専門知識を必要とするライティング」や「技術文書」などの説明が出てきます。
しかし、それだけ聞いてもいまいちよく分からない・・・。
専門知識という事は、例えば家電の取扱説明書を作る場合は、その家電についての専門知識があるという事?医療機器に関するマニュアル作成時には医学の知識が必要という事?
いいえ、ここでいう「テクニカル」つまり「技術」や「専門知識・技能」という言葉は、マニュアルそのものに関する専門知識の事ではなく、あくまでもライティングに関する専門知識や技能の事を意味しています。

ここでは「テクニカル」の意味合いを「テクニカルライティング」「テクニカルライター」「テクニカルマニュアル」の3つの言葉に分けて、それぞれ解説して参ります。

テクニカルライティングとは

テクニカルライティングとは、実は様々な意味を有しています。
定義付けが難しく、「一般的な消費者のための取扱説明書などではなく、技術者のための機械使用マニュアルなどを作成する際に必要とされるライティング技能」を指すとしているマニュアル作成業者もあれば、より広義に捉え「一般消費者向けの取扱説明書も含む全てのマニュアルにおいて、必要とされるマニュアルライティング技能」と定めているケースもあります。
しかし、共通して言える事は、マニュアルで説明すべき内容を「分かりやすく的確に読者に伝える」ライティング技能・技術を指す、という事です。

序文でも述べた通り「専門技術」や「専門技能」と聞くと、つい、マニュアル作成の対象となる、つまりマニュアルで説明すべき内容についての専門知識や専門技術と勘違いしてしまいがちですが、テクニカルライティングは、マニュアルの内容に関する専門知識・技術ではなく、「分かりやすく的確に伝える」マニュアルを作成するために必要なライティングの専門知識・技術を意味しているのです。

テクニカルライティングで求められる専門知識・技術とは

テクニカルライティングで求められる専門知識・技術、文章を書くスキルについて、詳しくご紹介いたします。

誰もが理解できる語句、表現を使い分かりやすく説明する事

難解な語句や専門用語を多用した、高度な理解力や豊富な知識や語彙力が無ければ理解し難いマニュアルは、良いマニュアルとは言えません。
誰が読んでも理解できる平易な語句を用いて、分かりやすい表現で説明するスキルが求められます。

適格にコンテンツを整理してまとめる事

まとめる力も、テクニカルライティングには必須のスキルです。
どの順番で説明をするのが最適か、共通の事象に対する説明が飛び飛びになってしまっていないかなど、コンテンツ毎に整理し、順に読み進めればスムーズに理解ができるように項目を立てる事が大切です。
また、インデックスなどを効果的に用いて、調べたい事や忘れてしまった事をすぐに探せるように工夫する事も、大切なスキルのひとつと言えるでしょう。

”抜け”が無く丁寧でありながら、簡潔にまとめる事

大切なマニュアルに「説明不足」や「抜け」があってはなりません。
必要な情報や説明は余すところ無く全て盛り込まなければならず、かといってだらだらと長いだけのマニュアルになると読みにくく読む気にもなれない代物になってしまいます。
「抜け」があってはなりませんが、必要な情報をコンパクトにまとめて読み手のストレスにならないように工夫するスキルも、テクニカルライティングの大切なスキルのひとつです。

文章のルールに従った正しい日本語で書く事

「てにをは」を始めとする、日本語の基本的なルールに従った正しい文法や語句を用いてマニュアルを作成するスキルも、無くてはならない大切なスキルです。
また、齟齬の無い表現で一貫性がある事も求められます。

テクニカルライターとは

テクニカルライターとは、テクニカルライティングのスキルを持ち、テクニカルマニュアルなどテクニカルライティングを必要とするライティング業務にあたるライターの事を指します。

テクニカルライターに求められるスキルとは

では、テクニカルライターに求められるスキルには、どのようなものがあるのでしょうか。
先に説明したテクニカルライティングのスキルを有しているライターが、これに該当しますが、より噛み砕いて整理してみましょう。

理解力

まず、文章作成をする対象のテーマについて理解する力が必要となります。
例えば、家電の取扱説明書を作成する際に、元々家電についての専門知識が無くても、技術者から説明を聞き、その内容を正確に理解し、一般消費者向けの取扱説明書の文章を書かなければなりません。
この時点で理解力が乏しいと、正確な説明書を書くことはできません。
テクニカルライターは、まず、高い理解力が無ければ務まりません。

説明力

理解力があっても、自分が理解した内容を、正確に分かりやすく第三者に説明する力がなければ、マニュアルの文章作成はできません。
正確に、簡潔に、誰が聞いても分かるような説明ができる力が必要です。

語彙力

テクニカルライターには語彙力も必要です。
豊富な語彙力があれば、必要に応じて様々な表現を用いてマニュアル用の文章を組み立てる事ができるからです。

ライティング力

当たり前の事ではありますが、ライティングの力もとても大切です。
理解力があっても、説明力があっても、語彙力があっても、これら全てが「口頭では申し分ない」という事であれば、それはテクニカルライターとしてはまだまだです。
ライターとして、読み物を作成するスキルが必要です。
正しい日本語で、分かりやすく、決められた文字数の範囲内で正確に「伝える」スキルが必要とされます。

テクニカルマニュアルとは

テクニカルマニュアルは、業者によって定義が様々です。
一般消費者向けの取扱説明書などではなく、エンジニアなどのための専門的なマニュアルの事を指すというところもあれば、より広義にマニュアル全般をテクニカルマニュアルと呼ぶところもあります。
共通している点は「マニュアルで取り上げている事象(家電について、機械について、接客の方法について)に対して、分かりやすく説明しているマニュアル」というところです。

テクニカルマニュアルに求められるもの

では、テクニカルマニュアルに求められるものは、どのようなポイントなのでしょうか。
4つのポイントにまとめてみました。

判読性(分かりやすさ)

まずは、分かりやすさです。
マニュアルを開いて目次を見れば、どこに何が書いてあるか分かる、あるいはひとつひとつの説明が非常に分かりやすい、というところが最大のポイントとなります。

可読性(読みやすさ)

分かりやすさと重複する部分でもありますが、読みやすさも大切なポイントです。
内容がいくら整理されていても、説明文自体が難解だと、それは読みやすいマニュアルとは言えません。目を通せば内容がスッと頭に入ってくるような、そんな読みやすいマニュアルが良いテクニカルマニュアルです。

視認性(見やすさ)

続いて、見やすさも大切なポイントになります。
これは、図やイラストを適宜用いていたり、フォントや文字の大きさを的確に変えて大切な箇所を目立たせていたり、適切に色分けしてどこに何が書いてあるか分かりやすくしたり、そういった工夫の事を指します。

安全性(注意喚起等)

最後に、安全性も見落としてはならないポイントになります。
これは特に取扱説明書などで言える事ですが、きちんと注意喚起に関する記載があるかどうか、安全性に配慮した内容となっているかどうか、必ずチェックすべきポイントです。

まとめ

テクニカルライティング、テクニカルライター、テクニカルマニュアルについて、「テクニカル」の部分について解説いたしました。
「テクニカル」は、マニュアル作成業者により定義が様々ですが、総じて「分かりやすく的確に伝える」事を指しています。
より良いテクニカルマニュアルを作るためには、質の高いテクニカルライティングスキルをもったライターに文章作成を外注し、分かりやすく正確なマニュアル作成を目指しましょう。

マニュアル作成費用は内容などにより異なります。お気軽にお問い合わせください。