マニュアルの生い立ち

201703

当社の中心ビジネスは、業務マニュアルや各種の手順書、システム操作マニュアルなどのマニュアル制作を通じて「情報の価値を高め、現場力の強化」をご支援することを生業としています。
今回は、いつごろからマニュアルが使われたのか、その生い立ちについてご紹介したいと思います。

マニュアルの評価はまちまち

「マニュアルが普及した結果、個性が失われた」とか、「効率化」「標準化」「マニュアル」が日本を悪くしたなどと発言する人もいます。
しかし、標準化や科学的な管理手法の導入、マニュアル文化の定着がなければ我が国の目覚ましい発展と成長は無かったに違いありません。

マニュアルの語源

マニュアル(manual)はラテン語のmanus(手)からきていますが、名詞では「手引書」であり、形容詞なら「手の」「手動の」という意味です。このほかにもmanusを語源としている言葉の多さに驚きます。
マナー(manner)、マニキュア(manicure=manusをcure(世話する)、手書き原稿(manuscript)、明らかな(manifest)、手工業(manufacture)、マンネリ(mannerism)など、たくさんの言葉がmanusとつながりを持っています。

マニュアルの生い立ち

19世紀後半、米国の生産会社に勤務していたフレデリック・テイラー(1856~1915)がある時、経営者から作業の効率化を図ることを命じられたことから始まります。
テイラーは命じられた仕事を次の二つの要素から検討することにしました。

  • 「仕事を標準化すること」
  • 「生産性をあげること」

そのためにテイラーは具体的に以下のテーマに取り組みました。

  • ノルマとなる一日の作業量の設定
  • 工具や作業手順の標準化
  • 作業管理のために最適な組織形態の確立

テイラーは作業手順書を作って未熟練工に教育と訓練を行い、熟練工とのギャプを減らす工夫をして全体の生産性向上を実現しました。この手順書が現在のマニュアルの原型と言われています。
テイラーの手法はその後「テイラーシステム」と呼ばれ、科学的管理手法として世界中にひろがりました。

こうしてみますとマニュアルの歴史は140年にもなります。
現在ではあらゆる企業、場面にマニュアルの利用が進んでいますが、「読むマニュアル」から「見るマニュアル」へマニュアルの進化にも目を見張るものがあります。
労働人口が減少している我が国では、属人化した業務を「標準化・見える化」して業務の透明性と継続性を担保する取り組みも進んでいます。
今後もマニュアルは進化しながら、皆さんのそばに寄り添う存在であり続けるのだと思います。