コンプライアンス・マニュアルが急場を救った!

コンプライアンス・マニュアルが急場を救った!

最近また企業の不祥事が目立ちます。
「まさか?」と、いうような事実が現実に起こっているのです。

今回ご紹介をいたしますケースでは、社長の一声で2年前に作成したコンプライアンス・マニュアルが、ある時取引先との信頼関係を強固なものにしたというお話です。

社員200人ほどのITサービスのN社はある日、取引先の大手IT企業から「セキュリティー調査」を実施したいとの要請をうけました。オフィス管理状況、情報管理など日頃の法令遵守と管理運営状況がどのようになされているのかを聞き取り調査をさせて欲しいというものでした。
ますます高度化するサイバー攻撃で多くの企業のITシステムに被害が報告され、今や企業が取り組むべき優先順位の高い課題となっています。
このような折の取引先からの調査依頼でした。

調査の当日は、日常のオフィス・オペレーションや情報管理、リスクに対する対応ルールなどについて社内規定や法令遵守について詳しい聞き取り調査が実施されました。
調査の途中まで進んだところでN社の担当者は、日ごろから運用と教育にも注力している
「コンプライアンス・マニュアル」があることを告げたのです。
取引先の調査担当者は、まさかそのようなものが小さな企業に整備されているとは想像もしていませんでしたし、日頃の教育にも熱心であることを目の当たりにしてびっくりしたのです。

時世の流れから、たまたまN社ではプライバシーマークの取得を準備中で、社内管理体制の見直しを実施中でした。それ以前にN社では「コンプライアンス・マニュアル」の整備と定期的な社員教育も実施されていたのです。
なぜなら社員の出入りが比較的多いN社では、人事部や教育指導グループの負担も多く、社員教育の改善が望まれていました。
そのような声に応えてある日社長から、「当社のような規模の企業は信用第一。万が一にも問題を起こせばその時点で会社は終わりだ! だから人事教育テキストとコンプライアンス・マニュアルの整備を同時に進めよう」との号令がかかりました。

そのような経緯から私共にコンプライアンス・マニュアルの整備を支援してもらえないかとの相談をいただいたのです。
私共からサンプルをご提示した上で、できるだけ簡潔で見やすく、なおかつ携帯が苦にならないコンパクトな紙ベース版と、スマートフォンからも閲覧できる電子データ版を作成させていただきました。

たまたま社長の一声がきっかけで制作したコンプライアンス・マニュアルでしたが、その後取引先から絶大な信頼を得る宝物になるとは想像もしていませんでした。
「転ばぬ先の杖」になったと、N社では大いに評判になったのです。

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