「マニュアル人間」って、どういう人?

企業で利用する業務マニュアルや事務手順書など、マニュアル制作を生業としている弊社では、「マニュアル人間」という言葉には特別の関心を抱いています。
それは往々にしてマニュアル人間という表現や記述は、特定の人間に対して揶揄したり批判をしたりしていることにあるからです。

本来マニュアルとは、ルール化・標準化された仕事の手順・方法や決まり事が文書化・視覚化してまとめられており、その記載内容通りに業務を実行すれば、仕事に未熟な人でも、その業務の目標に到達できるのというものです。このことはとても素晴らしいことだと思うのです。
やるべきことを的確・忠実に実行できることは、組織にとっても個人にとっても満足できることではないでしょうか。それなのに「マニュアル人間」と言われると、なぜかその当人の能力が低いと多くの人は判断するのです。

一体なぜでしょうか?
それは標準的な仕事の内容や手順・ルールから少し外れたことに直面した時、適切な対応ができないからではないでしょうか。
問題は、顧客の満足を得られない不適切な状況が発生したときに多く起こります。しかも、対面時だけではなく、電話など直接顔を合わせない場面でも同じことが起こるのです。
その結果、多くの人は「あいつはマニュアル人間だ!」と評します。往々にして融通の効かない相手の対応にあったとき、そのように言うのです。要するに「ルール通り」にしか対応してもらえない状況に対して発するのです。
本来、定められた通りに仕事を進めた人は褒められてしかるべきなのに、真逆の結果となってしまうのです。
どうしてそのようなことになってしまうのでしょうか?
マニュアル人間と揶揄される原因はなぜなのでしょうか。

多くの場合、業務マニュアルや手順書にはその業務の処理手順や、システム画面への入力データの取り扱いについてのみが記載されています。この業務はどのような目的で取り組むことが求められているのか、そのマインドや達成したいレベルなどについては一切触れられていません。また、例外発生時の対応方針や予測されるリスクなどが明確に記述されていないのです。
このようなマニュアルしか用意されていなければ、現場の担当者は困ります。その結果、相手から求められる要望に的確な対応ができなくなってしまうのです。

実際、業務マニュアルや手順書がしっかり整備されている企業は、それ程多くはありません。上場企業においては、株式上場時の審査に合わせて業務手順書が整備されます。またJISなどの認証取得時などのケースでも整備がなされます。
しかし、その後の更新作業が行われている企業は多くはないのが実情です。

クレストコンサルティングでは「マニュアルを通した現場力の強化」を目指しています。
現場力とは「卓越したオペレーションを構築する組織力」でなければなりません。
また私たちは、揶揄される意味合いの「マニュアル人間」ではなく、「マニュアル人間」であるからこそ、業務をしっかりと遂行でき、なおかつ現場担当者のやる気を高めることができるマニュアル制作を目標としています。
今後にご期待ください。