リモートワークにはなぜマニュアルが必要なのか?マニュアルの需要が増えている理由

新型コロナウィルスの影響はまだ完全に収束とはならない状況ですが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

医療従事者の方々を始め、スーパーマーケットやコンビニ、薬局など、休業できないお仕事に従事されている方々に感謝申し上げます。また、新型コロナウィルスに罹患された方にお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方におかれましてはご冥福をお祈り申し上げます。

さて、安倍首相や小池都知事を始め、各自治体のトップたちが引き続きリモートワークを推奨していることから、6月も多くの企業でリモートワーク、テレワークが続行されています。

突然のリモートワークを行ったなかで戸惑うことも多く、メリットに気付くこともあれば、デメリットに悩まされることもあることでしょう。

そうした中、当社では3月~5月にかけて多くのマニュアルに関するお問い合わせを頂いており、最近マニュアルの需要を大きく感じております。

マニュアルの需要が増えている理由

なぜリモートワーク・テレワーク化によってマニュアルの需要が増えているのでしょうか。

結論からお伝えすると、リモートワーク・テレワーク化によって業務の属人化をマニュアルで解消できることが一番の理由です。

リモートワークのデメリットに対して適切なマニュアルを作成することに需要を感じている企業が多いことが言えます。

では、どのような場面でマニュアルが必要なのかをご説明したいと思います。

リモートワークのメリットとデメリット

まず、リモートワークのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
業態や業種、職種などによって異なりますが、一般的な視点で紐解いていきます。

リモートワークのメリット

リモートワークのメリットとしては、大きく見て次の3つが挙げられます。

  • コスト削減
  • 様々な人材の確保
  • 不測の事態の対応力強化

少し詳しく見てみましょう。

コスト削減

リモートワークやテレワークで削減できるコストは沢山あります。
通勤時の定期代、その他交通費、オフィスで大量に印刷される紙類とそのインク代、そして極論人件費も削減できます。

人件費については、給料を下げるということではなく、出勤し会社に滞在した時間で給料を算出するのではなく、成果報酬制を導入したり、社員のスキルに対して年俸制で支払ったりすることによって本当に払うべき人に人件費を費やすことができるようになります。

様々な人材の確保

育児や介護などによって、どうしても出社勤務が厳しく退職や休職を余儀なくされる人は沢山います。
育児や介護だけでなく、疾病のある人、障がいをもっている人など、会社で働けない事情がある人々も、自宅で仕事ができれば社員として働くことができます。

また、優秀な人材に業務の一部だけ力を貸してもらうという事もできます。
他で仕事を持っている人であっても、出勤の時間や手間が必要ないテレワークであれば、仕事を任せられるようになるのです。

不測の事態の対応力強化

まさに最近の日本がこの「不測の事態」に陥っています。
新型コロナウィルスだけでなく、日本は災害大国と言われるほど自然災害の大きな国です。
記憶に新しい2011年3月の東日本大震災をはじめ、地震や台風、大雪など、様々な自然災害の危険と隣り合わせの日本で、こういった災害が起きた時に交通網が打撃を受けても、自宅で仕事ができれば影響を最小限に抑えることができます。

また、新型コロナウィルスのような感染症が流行した時にも、自宅から外へ出ずに仕事ができるため、感染予防にも効果があります。

リモートワークのデメリット

リモートワークにはメリットが多数ありますが、一方でデメリットもあります。

勤怠管理が難しい

タイムカードを導入している会社であれば、出退勤時にタイムカードを押せば自動的に勤怠管理ができます。
しかし、リモートワークだとタイムカードが押せません。もちろん、パソコン上で勤務開始、勤務終了の報告ができるようにすれば良いのですが、実際に勤務時間内に仕事をしているのかどうかチェックできないため、勤怠管理は難しいでしょう。

社員同士のコミュニケーションが取れない

社員が同じ空間で仕事をしないリモートワークでは、社員同士のコミュニケーションが取れないというデメリットがあります。
チャットやビデオ会議などで連絡を取り合うことはできても、実際に顔を見合わせて言葉を交わすわけではないため、連絡は必要最低限となります。
すれ違いざまにひと言や、デスクの上の文房具などを見て「あ、それ可愛いですね」と声をかけるところから始まる小さな会話などが全く無いため、社員同士の距離感が近くなりにくいです。

分からないことをすぐに聞けない

隣に上司や先輩が座っていれば、すぐに質問できることも、リモートワークだとなかなか聞けず、そこで作業がストップしてしまうというデメリットもあります。
チャットで質問できても、聞かれた側が気付かず返答が遅くなれば、その返事が届くまで作業はストップしたままです。

引き継ぎや教育が難しい

引き継ぎや教育は、教える人がそばに付きっきりで教えるイメージです。
リモートワークだとそういうわけにはいかなくなります。
遠隔で引き継ぎや教育をおこなう際には、時間や手間がかかってしまい、慣れないことでギクシャクしてしまいがちになります。

情報共有に漏れが出るリスクがある

同じ空間内で仕事をしていないと、情報共有が難しいケースも出てきます。
チャットやメールで共有しても、送信漏れがあったり、送信されたメッセージやメールに気付かなかったり読み落としがあったりして、情報の全てが共有されきれないというリスクが出てきます。

上司にチェックしてもらえないため品質管理が難しい

会社で仕事をすれば、業務が完了した後に上司に提出してチェックしてもらうことができます。しかし、リモートワークだとそれが難しく、品質をキープするのが難しくなります。
上司にデータを送ってチェックしてもらうこともできますが、上司の仕事が増えるばかりで負担増になってしまいます。

セキュリティリスクが高くなる

会社には個人情報や企業情報を守らなければならない義務があります。
しかし、リモートワークで社員が自宅で仕事をするとなると、どうしても自宅でそういった大切な情報を扱わなければならなくなります。
セキュリティリスクを下げないためにも細心の注意を払わなければなりません。

リモートワークのデメリットをマニュアルで解消する

リモートワークには魅力的なメリットもありましたが、デメリットも多数あることが分かりました。
しかし、デメリットは創意工夫によって解消することができます。
そこで活用できるのがマニュアルです。

なぜマニュアルがリモートワークのデメリットを解消できるのか

マニュアルは、業務の効率化や標準化を実現するために欠かせないツールです。
先ほど挙げたリモートワークのデメリットいくつかは、業務が属人化してしまっていることに起因しているため、マニュアルを作り業務を標準化すれば解消できるデメリットなのです。

属人化とは、企業において特定の人にしかある業務のやり方が分からない状態になってしまっていることを指し、これが業務の効率化を妨げ生産性を大幅に落とす原因を作っています。

特にリモートワークでは、属人化してしまっている業務は非常に厄介です。
その人に聞かないと分からない、その人にチェックしてもらわないと先へ進めない、その人でなければ引き継ぎができない、といった状況が出てしまうと、会社に出社して社員同士同じ空間で仕事をしている時よりもその弊害が浮き彫りになります。

これを解消するのが、マニュアルによる標準化なのです。

具体的にどのようなマニュアルでリモートワークのデメリットを解消していくか

先ほど挙げたリモートワークのデメリットをマニュアルで解消する方法を見ていきましょう。類似するマニュアルで解消できそうなデメリットは1つにまとめています。

  • 勤怠管理が難しい
  • セキュリティリスクが高くなる

→これらは、会社の業務ツールを正しく使い、しっかりと勤怠管理やセキュリティ管理をおこなっていく必要がありますので、ツールの使い方や手順をまとめ、更に厳重注意事項(特にセキュリティに関しての諸事)をまとめてマニュアル化します。

  • 社員同士のコミュニケーションが取れない
  • 分からないことをすぐに聞けない
  • 情報共有に漏れが出るリスクがある

→業務マニュアルをしっかりと作ることによって、分からないことをいちいち質問しなくても業務をこなせるように業務を標準化します。このマニュアルをしっかりと読めば1から10まで分かるという内容が求められます。
また、情報共有についても、共有の仕方、チェックの仕方、タイミングなどをまとめたマニュアルを作成し、漏れのないように工夫することができます。

  • 引き継ぎや教育が難しい

→教育マニュアルを作ることによって、基本的には教育マニュアルを読めば業務を理解して実施することができるようになります。指導する人はあくまでも補助的な立ち位置で、質問などに答えれば十分という状態にし、つきっきりの引き継ぎや教育をおこなう必要がない状態を目指します。

  • 上司にチェックしてもらえないため品質管理が難しい

→品質の基準についての説明をまとめたマニュアルと、品質を確認できるチェックシートを作ることによって品質をセルフチェックできるようにします。
いちいち上司にチェックしてもらわなくても自分でチェックができるようになれば、品質の統一化を図れます。

属人化のリスクを甘く見てはならない5つの理由

さきほど、属人化という言葉が登場しましたが、この言葉についてもう少し深堀しましょう。
業務の属人化は非常にリスキーです。属人化してしまっている業務を可能な限り減らし、業務の標準化を実現していくことが、会社を繁栄させ生き残らせるための生命線となります。
属人化のリスクを甘く見てはならない理由を5つご紹介いたします。

  • その人にしかできない業務のため作業効率が下がる
  • 業務について把握している人がいなくなると困る
  • 引き継ぎ時に漏れが生じやすい
  • どんどん我流になっていき品質が安定しない
  • ミスを隠蔽するリスクがある

これも、ひとつひとつ詳しく見ていきましょう。

その人にしかできない業務のため作業効率が下がる

属人化とは、先ほども説明した通り「企業の中で、ある業務が特定の人にしか把握されておらず、他の人にはできない状態になってしまっていることを指す言葉です。
要するに、ある業務に関して「この人しか分からない」あるいは「この人しかできない」という状態になってしまっていることで、それゆえに非常に作業効率が下がります。

1人しか作業できないからという理由もありますが、例えば大きな流れの中のひとつの作業が属人化してしまうと、前後の作業は複数人でスピーディーに業務が進められても、途中にある属人化した作業でいつも時間がかかってしまい、いわゆる「待ち」の時間が長く取られてしまうという意味で非効率的であるとも言えます。

業務について把握している人がいなくなると困る

属人化最大のリスクと言っても過言ではないのは、業務について把握している唯一の人物がいなくなると困るという点です。
突然退職・突然交通事故に遭い出社できなくなってしまったり、体調を崩したり身内に不幸があったりして休まざるを得なくなった時に「えっ!?あの人がいないと仕事にならない!!」というピンチに陥ってしまいます。

このリスクを避けるためにも、マニュアルを読めば業務について分かる、やったことが無い人でもどうにか業務をこなせる、という標準化の状態にしておくことがとても重要です。

引き継ぎ時に漏れが生じやすい

属人化している業務の多くがマニュアルの無い業務です。
マニュアルという形あるものにまとまっていない業務を引き継ぐ際には、その業務ができる人の頭の中にあるものを引き継ぐことになりますが、人間ですから抜け漏れが起こる可能性があります。

きちんとマニュアルとして業務内容がまとまっていれば抜け漏れなく引き継ぎができたところを、業務担当者の頭の中にあるものだけを引き継ぐと抜け漏れが生じやすくなり非常にリスキーです。

どんどん我流になっていき品質が安定しない

属人化した業務は、その業務ができる人のやり方に偏っていきます。
つまり、我流になりやすいということです。
そもそも属人化していた仕事を、マニュアル無く引き継ぎ、ただでさえ標準化されていない状態で引き継いだものを、さらに我流に変えていき、またその自分なりのやり方で引き継ぎをおこなう…この繰り返しによって、属人化した業務は本来あるべき姿を失っていきます。

そうなってくると品質が心配です。
我流の「これで良いや」という作業によって品質が安定しなくなると、結果的に会社にとって損失が生じる恐れがあります。

ミスを隠蔽するリスクがある

標準化されず品質の基準も無く、マニュアルも無い業務は「何が正しいのか」という事が明確化されていません。
その業務のやり方を知っている人だけが、その方法や品質を掌握しているわけですが、それゆえに何かミスがあった時にも「どうせ誰も分からないからこのまま隠してしまえ」とミスを隠蔽してしまうリスクがあります。

小さなミスを隠したつもりでも、それが大きなミスを引き起こし、企業の信頼問題にも発展しかねません。
こういったミスの隠蔽を防ぐためにも作業を標準化し、品質や業務の内容などをクリアにすべきです。

リモートワークではない場面でも役立つマニュアルのメリット

属人化してしまっている業務を標準化してマニュアルを作ることによって、様々なメリットが得られます。
リモートワークだけでなく、通常の業務でもマニュアルは業務の効率化や品質の統一に非常に有効です。

マニュアルのメリットは大きく分けて次の5つです。

  • 業務の効率化
  • 引き継ぎや教育の効率化
  • 品質の統一と安定
  • コストカット
  • リスク軽減

また、ひとつひとつ見ていきましょう。

業務の効率化

まず、マニュアルがあれば業務を効率化することができます。
時間短縮の効果もあります。
分からないことがあれば、先輩や上司などにひとつひとつ確認しなければならなかったものが、マニュアルを見れば解決できるようにすることによって、作業の仕方の確認や不明点の質問などが不要となります。

また、無駄を省いた最短ルートを示すことによって、そもそもの作業時間を短縮化することができるようにもなります。

引き継ぎや教育の効率化

引き継ぎマニュアルや教育マニュアルを作ることにより、引き継ぎや教育の時にかかる負担を一気に減らし、効率的に引き継ぎや新人教育ができるようになります。
人から人へ1から10まで教える場合、指導者と受講者の2人の時間を大幅に割かなければならなかったところ、マニュアルがあれば指導者側の時間を大きく減らすことができます。

また、受講者側も、マニュアルに記載されている内容を復習しやすく、教わった内容を定着させやすいというメリットがあります。

品質の統一と安定

マニュアルの重要な役割として、統一された品質を安定化するというものがあります。
業務マニュアルの手順通りに作業をすれば一定の品質が確保できるようにマニュアルを作成し、更に品質チェックシートなどセルフチェックできるようなツールをつけておくことにより、自分自身で品質の確認ができるようになります。

先輩や上司にチェックしてもらわなければならなかったものが、自分である程度チェックできるようになり、時間短縮や上司の負担軽減の効果も期待できます。

コストカット

マニュアルを作成することにより、大きくカットできるのが人件費や研修費です。
属人化してしまっている業務をマニュアル無しで進めるためには、人から人へと引き継ぎや指導をおこなわなければならず、大きな人件費がかかってしまいます。
また、業務についてマニュアル無しで研修をおこなう場合は時間もかかり、研修費も嵩みます。
マニュアルを作ることにより、余計な時間を取られずに業務の引き継ぎや指導ができるため、コストをカットすることにつながります。

リスク軽減

属人化した業務につきまとうリスクについては解説した通りですが、そのひとつに「業務について把握している人がいなくなると困る」というものを挙げました。
1人しか業務について把握していなかったのに、ある日突然辞めてしまったり、事情があって引き継げないまま会社へ来られなくなってしまったりした時に、誰も分かる人がいない!と途方にくれてしまうリスクを避けるためにも、マニュアルはとても役立ちます。

属人化から標準化へ!マニュアル作成はプロに依頼するのがおすすめ

新型コロナウィルスの影響でリモートワーク、テレワーク、在宅勤務を実施する企業が非常に増える中、どうしても浮き彫りになってくる非効率的な側面や、コミュニケーション不足によるすれ違い、ミス、品質のバラつきなど。
このような悩みを解消するためのひとつの手段としてマニュアルがあります。

マニュアルを作成することにより、作業の効率化やリスク軽減、品質の統一など、様々なメリットを実感することができます。
しかし、マニュアル作成は難しく、誰でもできそうに思えて、実はプロの腕が必要とされるものです。
勿論自社内で作成することもできます。しかし、分かりやすく、見やすく、使えるマニュアルは一朝一夕では作ることができません。

マニュアル作りに失敗すると、それこそ悲劇が起こります。
使えないマニュアルを無理やり使おうとすると、余計な業務が増え、本末転倒な状態に陥ってしまいます。

その道のプロに依頼して、本当に使えるマニュアルを作り、上手に活用して効率化や品質向上に努めることで、リモートワークも快適におこなえるようになります。

こんなご時世だからこそ、新しい働き方を受け入れ、自分たちが置かれた環境の中でより快適に仕事ができる方法を探っていきましょう。

マニュアル作成費用は内容などにより異なります。お気軽にお問い合わせください。