マニュアル制作におけるPL対策とは?PLって何?その必要性は?

マニュアル制作におけるPL対策とは?PLって何?その必要性は?

PLって何?訴訟沙汰になるリスクもあるって本当?

PLとは「プロダクト・ライアビリティ」の略称で、日本語にすると「製造物責任法」になります。
この法律は、製造物に欠陥などがあった場合に、メーカーや販売会社が損害賠償の責任を負うというもので、消費者を守る大切な役割があるとともに、メーカー側はよりしっかりと製造物に関して責任を持たなければならない性質をもっています。

では、この欠陥とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。

1つは、製造物そのものの造りに不備がある事です。
物理的な欠陥の事を指し、製造過程で欠陥があった場合と、設計段階でそもそも欠陥があった場合の両方が該当します。

もう1つは、指示や警告の不備、欠陥です。
これは、正しい使い方の指示に不備や誤りがあった場合、禁止事項を明記していなかった場合などが該当します。

つまり、どんなに欠陥の無い製品を作っても、正しい使い方の指示が無かった場合には、消費者から訴えられる可能性があるという事です。
そのため、メーカーは事細かに注意書きなどが書かれたマニュアルを作る必要があるのです。


PL対策をきちんと行ったマニュアルを作る必要性

マニュアルが適当だと、やってはならない事をやってしまい、故障や事故が生じた時に、説明に不備があったという事でメーカー側に責任が問われる事があります。

それゆえに、PL対策をきちんと行ったマニュアルが必要とされます。
具体的には、正しい使い方と、禁止事項を明記する事が求められるわけです。

また、表記が分かりにくかったり、誤解を招くような書き方だったり、読み手が正確に意図を汲む事ができない説明書も、不備や欠陥があるものとして扱われてしまいます。

正確な情報を誰が読んでも分かるような平易で明確な文章で書かれたマニュアルがPL対策がきちんと行われたマニュアルと言えるでしょう。


PL対策ができているマニュアルに掲載されている”外せない”内容とは

具体的に、PL対策がなされているマニュアルには、どのような事が記載されている必要があるのでしょうか。


1.「危険・警告・注意」の段階に分けて重要事項を目立つようにまとめる

よく「まぜるな危険」と大きく目立つように書かれている注意書きを目にする事がありますが、このように禁止事項や注意点などを目立つように、製品そのものに大きく記載しておく事も大切です。
マニュアルにはほとんど目を通さないという人も多いですが、マニュアルの表紙、もしくは裏表紙に目立つように記載しておくことで、きちんと読んでおかねば、という気持ちを起こさせる効果があります。


2.「必ずやらなければならない事」を明記

禁止事項だけでなく、必ずやらなければならない事を分かりやすく、目立つように記載する必要があります。
手順を追って、誰が見ても分かるように、複数の捉え方が発生しない書き方である事などに注意して指示を作成します。


3.「絶対にやってはならない事」を明記

これが最も大切な事です。
PL対策がきちんとなされていないマニュアルには、この「やってはならない事」が明記されておらず、誤った使用方法により事故などに繋がってしまいます。

少しでも製品に危険な使い方がある可能性や、事故のリスクがある場合には、それを回避するための情報を明記しなければなりません。

この「絶対にやってはならない事」は、最も目立つように記載する事が大切です。


PL対策を考えたマニュアルは外部委託がおすすめ

きちんとPL対策をおこなったマニュアルを制作するには、外部委託がおすすめです。
その理由は、第三者的視点で客観的に製品の使い方を確認できるためです。

メーカー側の専門知識がある従業員たちだけでは気付かない様々な点を指摘し、より細かく的確な指示マニュアルを制作する事ができます。

ユーザ目線、消費者目線で製品の事を理解する事ができるため、うっかり大切な注意事項を書き忘れてしまったというリスクを回避できます。
また、「かならずやるべき事」についての説明も、本当に誰でも理解できるかどうか検証するのに、第三者目線が必要になります。

以上の理由から、PL対策を充実させたマニュアル制作は業者に外部委託する事がおすすめです。


まとめ:PL対策マニュアルの重要性

PL(プロダクト・ライアビリティ)、すなわち「製造物責任法」は、製造物に欠陥や不備があった場合に、その損害賠償責任をメーカーや販売元が負うというものです。
これは、製造物そのものだけでなく、「説明」と「注意点」についても対象となります。
「絶対にやってはならない事」、「かならずやすべき事」をマニュアルに明記する事がPL対策となり、必ずおこなうべき事です。
このPL対策マニュアル制作には客観的な視点、第三者的な見方が必要となるため、外部委託でクオリティを上げるのがおすすめです。

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